
「同期はどんどん新しい仕事を任されているのに、自分はずっと同じことの繰り返し…」
「毎日、自分なりに必死で頑張っているのに、上司からの評価はいつも普通」
「私、この職場で本当に必要とされているのかな…?」
周りからの評価が気になり始めて、自分の仕事に自信が持てなくなってしまう。そんな風に、一人でモヤモヤを抱えているあなたへ。
その気持ち、痛いほどよく分かります。
私にも経験があります。3年目の頃、自分では精一杯やっているつもりなのに、面談で期待していたような言葉をもらえず、帰り道に「もう辞めようかな」なんて思ったこともありました。
でも、安心してください。あなたが「もっと認められたい」と感じるのは、向上心があって、仕事に真剣だからこその証拠です。それは、成長の始まりのサインなんです。
今日は、「評価されない」という苦しいトンネルから抜け出すための具体的な行動と、少しだけ心が楽になる考え方について、私の失敗談も交えながらお話ししたいと思います。
なぜ?あなたの頑張りが「評価」に繋がらない3つの理由
ただがむしゃらに頑張るだけでは、残念ながら評価には結びつきにくいことがあります。まずは、その原因を一緒に考えてみましょう。
1. あなたの「頑張り」と職場の「求めるもの」がズレているかも?
新人時代の私は、とにかく知識をつけようと、週末にたくさんの勉強会に参加していました。「こんなに勉強してるんだから、評価されるはず!」と信じていました。
でも、当時の上司が私に求めていたのは、実は「勉強会で得た知識を、チームの若手に分かりやすく共有すること」や「担当患者さんの情報を、もっと密にチームへ報告すること」だったのです。
つまり、私が「良かれ」と思ってやっていた自己研鑽と、組織が求めていた「チームへの貢献」の方向性が、少しズレていたんですね。あなたも、自分の頑張りが一人よがりになっていないか、一度立ち止まって考えてみる必要があるかもしれません。
2. その頑張り、「見えない化」していませんか?
「〇〇さんのリハビリ、すごく工夫してやっています!」
「日々の業務改善のために、陰で色々努力しています!」
心の中ではそう叫んでいても、そのプロセスや結果が上司や同僚に見える形で伝わっていなければ、残念ながら「やっていない」のと同じになってしまうことがあります。
評価する側も、あなたの全てを見ているわけではありません。あなたがどんな課題意識を持ち、どんな工夫をして、どんな成果を出したのか。それを「言葉にして伝える」努力をしなければ、あなたの頑張りは誰にも気づかれないまま終わってしまうのです。
3. そもそも「評価のモノサシ」を知っていますか?
あなたの職場には、どんな人が評価されるか、明確な基準がありますか?
例えば、目標管理シートや人事考課シートに、何が書かれているか知っていますか?
「〇〇学会で発表すること」が評価される職場もあれば、「後輩指導に熱心なこと」が評価される職場もあります。また、「委員会活動への積極的な参加」を重視するところもあるでしょう。
この「評価のモノサ-シ(=評価基準)」を知らないまま戦うのは、ゴールの場所を知らずにマラソンを走るようなものです。まずは、自分の職場が何を大切にしているのかを知ることが、認められるための第一歩になります。
もう悩まない!「正しく評価される」ための具体的な3ステップ

では、どうすれば「正しく」評価されるようになるのでしょうか。明日からできる、具体的な行動を3つのステップでご紹介します。
ステップ1:自分の「実績」を言葉にする棚卸し作業
まずは、自分の仕事を客観的に振り返り、アピールできる材料を集めましょう。
「大したことなんてやってない…」なんて思わないでください。どんな些細なことでも構いません。
- 患者さんの変化: 「〇〇さんの歩行速度が、介入1ヶ月で〇m/秒向上した」
- 業務改善: 「カンファレンスの資料作成手順をマニュアル化し、準備時間を10分短縮した」
- 自己研鑽: 「〇〇の研修に参加し、学んだ内容をチーム内で伝達講習した」
- チームへの貢献: 「新人の〇〇さんの相談に乗り、独り立ちをサポートした」
このように、「いつ」「何を」「どうして」「どうなったか」を具体的に、できれば数字で書き出してみましょう。スマホのメモ帳に、気づいた時に記録していくのがおすすめです。これが、面談や日々の報告であなたの価値を伝える「武器」になります。
ステップ2:上司を「敵」ではなく「攻略本のヒント」と捉える
評価基準が分からないなら、一番手っ取り早いのは、評価者である上司に直接聞いてしまうことです。
「え、そんなこと聞けない…」と思いますよね。でも、聞き方次第で印象は全く変わります。
【NG例】
「どうすれば評価されるんですか?」
(→やる気はあるが、他責的で受け身な印象を与えかねない)
【OK例】
「〇〇さん(上司の名前)、少しよろしいでしょうか。今後の自分の成長のために、今、私に一番期待されていることや、もっと伸ばしてほしい点があれば教えていただけますか?」
このように、「成長したい」という前向きな姿勢で相談すれば、上司もきっと真摯に答えてくれるはずです。ここで得られたヒントこそが、あなたの「評価の攻略本」になるのです。
ステップ3:「報告」を「アピールの場」に変える
日々の業務報告や、何気ない上司との会話を、絶好のアピールの機会に変えましょう。ポイントは、「頑張ってます」という感情論ではなく、ステップ1で棚卸しした「事実(ファクト)」を伝えることです。
「〇〇さんのリハビリ、頑張ってます!」
ではなく、
「〇〇さん、先日お伝えした〇〇という工夫を試したところ、痛みの訴えが減って、歩行距離が20m伸びました。次は△△に挑戦してみようと思います。」
このように「課題→試したこと→結果→次の展望」をセットで報告することで、あなたが行き当たりばったりではなく、論理的に考えて仕事を進めていることが伝わります。これが「仕事ができる人」という評価に繋がるのです。
最後に、心が折れそうになったあなたへ
色々試しても、すぐに状況が変わらないこともあるかもしれません。そんな時は、これだけは忘れないでください。
他人の評価は、あなたの価値の全てではありません。
それは、今の職場という限られた環境での、一時点での評価に過ぎないのです。
一番大切な評価者は、誰よりもあなたの頑張りを知っている「昨日の自分」であり、あなたの介入を待っている「目の前の患者さん」です。
昨日より少しでも成長できた自分を、自分で認めてあげること。患者さんが少しでも笑顔になってくれた瞬間を、大切にすること。その積み重ねが、あなたという療法士の本当の価値を創っていきます。
そして、どうしても今の環境が辛いなら、「場所を変える」という選択肢を持つことも、自分を守るための立派な戦略です。「認められない」のは、あなたの能力が低いからではなく、あなたの輝ける場所が、ただそこではないだけかもしれません。
あなたの真剣な想いと日々の努力は、決して無駄にはなりません。
今日から、小さな一歩を踏み出してみませんか。その行動が、あなたの未来をきっと明るく照らしてくれるはずです。
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